2020年12月14日
今回は リシャフト前と後の比較を行いたいと思います。
比較方法は、各番手の重量と長さ バランスの変化を見ようと思います。
[ads][/ads]
なぜクラブのスペックは 長さ・重量・バランス なのか?
クラブを振る時 様々な筋肉を使って振りますが
体格や筋力は人それぞれです
自分に合うクラブを選定する為の判断材料として
長さ・重量・バランスが設けられています。
バランスとは?
例としては極端な例になりますが
同じクラブで クラブのヘッド側を持って振ると軽く振れる感じがします
グリップ側を持つと重い感じで振れます クラブ全体の重量は変わりませんが
振る時の
感じ方が違う事が判ると思います。
この感じ方の違が振り心地の違いとなり
バランスとは?バランスとは振り心地(スイング中に感じるヘッドの重さ)を数値化したものです。
どの様にして数値化した?
クラブ全体の長さに対して、ヘッド側の(長さ・重さと) グリップ側の(長さ・重さ)が釣り合いの取れる位置を測定しその比率を記号で示したものです。
また バランスを測る上で大きく影響を及ぼしているのが、
クラブ長さとパーツ(ヘッド・グリップ・シャフト等)の重量です。
バランスの測り方と計算
測り方
14インチバランス測定器
本来なら測定器にのせて測るのですが、、、
持ってないので同様の測定値になるアナログ的な測定方法をご紹介します。
まずはクラブの重心が取れる位置を特定して、その部分にマスキングテープを巻きます。
バイスか万力が有ればそこに物差しなどを挟みその上にクラブを乗せ、
平衡になる位置に調整します。
平衡がでたら、シャフトをものさしに押し付けます。
押し付けるとマスキングテープに痕が付きますので、
ぐりっぷからその痕まで測ります。(写真は711㎜ですね)
これを各クラブで測定します。
[ads][/ads]
14インチバランス法の計算式
(クラブ全長の重心長さインチ①-14インチ②)×総重量オンス=換算 値(バランス値)
①クラブ全長の重心長さとは、
クラブを指一本で釣り合いが取れ平行になる場所の事で、グリップから釣合い支点までの長さ
②グリップエンドから14インチの長さ
バランスの測定単位は、長さがインチ・重さはオンスが使用されています。
一般的に日本では 測定を長さの単位mm・cm・m や重さの単位グラムキログラムkgで測定するので、測定値を 長さインチと重さオンスに置き換える事が必要になります。*1インチ=25.4mm*1オンス=28.35gこれが基準となります。
例に挙げて計算してみましょう。
総重量400g重心距離743mm
まずは重量の変換から総重量は400g÷28.35(オンスへ変換)=14.11(14.109)オンス
オンスの次は長さ変換重心距離は743mm÷25.4(インチへ変換)=29.25.(29.251)インチとなります。
14インチ測定法なので出た長さから14インチを引きます。
29.25(インチ)-14.00(インチ)=15.25(インチ)その出た重さと長さ基準の数値を掛けます
15.25(インチ)×14.11(オンス)=215.18 この215.18を換算表で参照すると
ほぼD1と換算できると思います。
[ads][/ads]
| | | 14インチバランス換算表 | | | |
B0 | B1 | B2 | B3 | B4 | B5 | B6 | B7 | B8 | B9 |
178.50 | 180.25 | 182.00 | 183.75 | 185.50 | 187.25 | 189.00 | 190.75 | 192.50 | 194.25 |
C0 | C1 | C2 | C3 | C4 | C5 | C6 | C7 | C8 | C9 |
196.00 | 197.75 | 199.50 | 201.25 | 203.00 | 204.75 | 206.50 | 208.25 | 210.00 | 211.75 |
D0 | D1 | D2 | D3 | D4 | D5 | D6 | D7 | D8 | D9 |
213.50 | 215.25 | 217.00 | 218.75 | 220.50 | 222.25 | 224.00 | 225.75 | 227.50 | 229.25 |
今回のリシャフトデータ
MP59 NS950GH S | 番手 | 長さmm | 長さフロー | バランス長さmm | クラブ重量g | 重量フロー | ヘッド重量g | 調整おもりg | ヘッドフローg | バランス | 換算値 |
5 | 959 | ー | 734 | 401 | ー | 247 | | ー | D0 | 210.72 |
6 | 946 | 13 | 730 | 409 | 8 | 255 | | 8 | D0 | 212.65 |
7 | 933 | 13 | 726 | 416 | 7 | 262 | | 7 | D0 | 213.98 |
8 | 921 | 12 | 718 | 423 | 7 | 269 | | 7 | D0 | 212.88 |
9 | 908 | 13 | 715 | 430 | 7 | 275 | 2 | 8 | D0 | 214.61 |
PW | 895 | 13 | 709 | 437 | 7 | 285 | | 8 | D1 | 214.47 |
MP59 MODUS3 120 S | 5 | 975 | ー | 740 | 411 | ー | 247 | | ー | D3 | 219.40 |
6 | 963 | 12 | 735 | 418 | 7 | 255 | | 8 | D4 | 220.24 |
7 | 950 | 13 | 730 | 425 | 7 | 262 | | 7 | D4 | 220.97 |
8 | 936 | 14 | 722 | 432 | 7 | 269 | | 7 | D3 | 219.81 |
9 | 923 | 13 | 715 | 440 | 8 | 275 | 2 | 8 | D3 | 219.61 |
PW | 910 | 13 | 711 | 448 | 8 | 285 | | 8 | D4 | 221.11 |
計算はエクセルシートにデータを入力して計算させました。
換算値列のセルに((バランス長さセル-355.6)/25.4)x(クラブ重量セル/28.35)を入力
355.6は14インチをmmに直した値
計算値がバランス表の数値に当てはまらないので、
どの位置か分かりにくい為下表の中心値表を作ってみました。
バランスの計算値からバランス値の置き換えは、エクセルでバランスの中心値を算出したシートを作り、バランス表の中心値からの偏りで判断しました。
[ads][/ads]
クラブの組み立ての重要ポイント
1 アイアンヘッドの番手毎 重量フローは約7gづつへんかします。
どこのメーカもほぼ同じです。
今回のミズノMP59は9番に2gの調整おもりが入っていただけなので
楽に組み立てが出来ました。
2 シャフトの重量は、長さが変わっても同じ重量が基本
特に中古シャフトの場合チップ切断や切断長のバラツキもあるため、
1本ごとの長さと重量の確認は必須 長さの確認 調整も必須です。
3 グリップ・ソケットは同じ銘柄を使用
バラバラだと重量・バランスが大きく変わります。
標準グリップは約50g ソケットは長さによりますが約2g変化します。
4 組み立て時のソケット打ち込み位置と距離が出来上がりを決めます。
ソケットの打ち込みのバラツキが今回の長さ・バランスのバラツキに直結してしまった。
1㎜ぐらい いいか~っという安易な気持ちが良くなかった、、、(-_-)
5 バランスの測定も1㎜の誤差で値が変わります。
やっと100切り ゴルファーの爺には、この1㎜で変わる1ポイントの
バランスの変化を受け止めれる力量は無いものの 表にするとなんだか気持ち悪い!
まとめ
リシャフトの目的は、
爺は身長が180越えで構えると窮屈だったので長さを0.5インチ長くすることと
振るとクラブが軽い感じでトップから腕力だけで振り下ろしていた感じだったので
少し重くする事が目的でした。
数値的には、長さ約0.6インチ長くなり 重量も約10g増え
思い通りのクラブになったと思います。
しかし、バランスが見事にバラバラですねー
(D3.5という数値が有るなら、3.5に揃った感じ)
さすが素人DIYといえる仕上がりです。(笑)
振り心地は D0からD3.5ぐらいに 3.5ポイント上がりましたが
少し重いかな~ぐらいの変化でした。
MODAS3シャフトの柔らかい感じの方が、大きな変化だと思います。
コースデビューが楽しみです(^^♪
[ads][/ads]
やっぱり物作りは楽しいですね。作っている時の心境や環境状態が物に反映されますね~
クラブのバランスってやつは 一般的に振り心地の数値化と言われてますが
実はクラブ製作時の基準値なのではないでしょうか?
D0のクラブを作るためには、パーツを厳選・調整しないとできないですね!
改めてクラフトマンの凄さが窺えました。
よろしければ関連記事もご覧ください
では(^^)/
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません