リシャフト時のソケットどうします? 私は再利用します。
リシャフト時にソケットを切断して外してますか?
私は ソケットを少しずらしてヘッドを抜きます。
そして シャフトに付いた接着剤を削り落としてソケットを抜きます
抜いたソケットは、当然内径が広がり再利用不可のような状態ですが
再利用出来るんです!
今回は、ソケットの再利用について記事にしてみます。
2022/7/12 失敗例を追記しました。
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ソケットとは
リシャフトをやろうとしている方にはソケットの役割や材質なんていまさら、、、
と思われる方も多いと思いますが、再確認のという事で、、
ソケットって何?どれ?
クラブヘッドホーゼルの上についている黒い物体です。
ソケットの役割は?
最近はソケットの一部をホーゼル(アイアンのネック部分)や
スリーブ(ドライバー等のライ角やロフト角変更機構が有る部品)の中に入っていて
衝撃吸収の役割やシャフトを入れる時の芯出しの役割をする物もありますが
殆どのソケットはゴルフクラブのヘッドとシャフトの段を目立たなくするだけの役割です。
ソケットは衝撃を吸収すると言われたりもしますが
ソケットが緩んで位置がずれても、見た目の問題だけで機能的にはなにも問題ありません。
PINGの古いアイアンはソケット無しのアイアンを作っています。
でも、見た目だけの役割のソケットですが、
押さえなきゃいけない重要なポイントが有ります。
* ソケットとヘッドホーゼルに隙間が出来た。という現象に
1 ヘッドとシャフトを繋ぐ接着剤が破壊してヘッドが下がって出来た隙間か
2 単に スイングの衝撃でソケットが緩み上がって出来た隙間か
を見分ける事が重要です。
1の接着剤が破壊してヘッドが下がって隙間が出来た場合は即修理が必要です。
プレー中にヘッドが飛んで 同伴者にぶつかるなんて事故になりかねませんので、、、、
接着剤が破壊される原因として多いのが、クラブセットを車のトランクの中に入れっぱなし
にして、特に夏場のトランク内の温度上昇で接着剤のガラス転移点付近まで温度上昇による
接着剤の破壊が多いみたいです。
一度破壊された接着剤は元に戻りません!再接着しないとダメです。
見極める方法は、ヘッドを固定してシャフトを軸円周方向にねじって、ヘッドの動きを確認する方法や
予めクラブ全長を測定しておいて、変化を見る方法などが有ります。
単に見た目だけのソケットですが
通常ではない異常を発見・確認出来る重要な役割を果たしているのかもしれませんね。
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ソケットの材質
ソケットの材質は一般的にセルロイドというプラスチック製の物が多く使われています。
また、一部にブチレート製やアルミ製などが有ります。
セルロイドとは?
セルロイドとは、ニトロセルロースと樟脳(ショウノウ、カンファー)を合成して生成される
人工プラスチック素材です。
セルロイドの特徴は 熱可塑性である点と 安価であることがあげられます。
加熱して軟化し、型で冷却すると硬化して成形することができるという特徴から、写真フィルム、
メガネのフレーム、万年筆、服飾品、玩具など、様々な日用品や工芸品に使用されています。
セルロイドの特性として 燃えやすい可燃性があげられます。
85℃以上で軟化し、200℃付近で急速に燃焼するという特性を持ちます。
再利用可能なソケット
どんな材質も再利用は可能ですが、買った方が安上がり という物も有ります。
ソケット材質 | 方法 | 必要設備 | 再利用の費用 |
セルロイド | 85℃加熱→自然冷却 | ポット・コップ | 安価 |
セルロイド以外のプラスチック | 120℃加熱→金型冷却 | ヒートガン・金型 | 高価 |
アルミニュウム | 切削・絞り加工 | 金型・プレス機 | かなり高価 |
ここに紹介した再利用方法と設備・費用は私の主観によるもので、まだ良い方法・安価な方法が有る場合も有ります。
そもそも アルミニュウムのソケットを抜き取り時に無傷で抜けるのだろうか?、、、疑問です。
ソケットの再利用方法(セルロイド製に限る)
必要な物
1 コップ(湯呑)
2 ポット(湯沸し器)
方法
1 ポットでお湯を沸かします
2 ソケットを入れた湯呑にお湯を注ぎます。
温度は80℃以上は必要です。(電気ケトルで沸かして、ぶくぶくと沸騰したお湯ですが85℃が限界でした)
3 2~30秒保持します。
4 ソケットを引き上げ 形を整えます。
5 自然冷却します(1分ほど)セルロイドは経過時間とともに縮む傾向が有ります。
完成です!
寸法測定してみましょう。
湯煎前と後で比較してみます。
湯煎前 ↓
グリップ側に4㎜程度ずらしただけですが、かなり広がっています。X/Y同寸法です。↑
湯煎後→冷却後の寸法 ↓
X 寸
Y 寸
形の整え方が良くなかったのか、楕円です(-_-メ) X/Y寸法はMax,Minですので、平均9.075なので
縮みが有る事がわかります。シャフトに入れて確認したところ、
シャフト先端にしっくり入りました。(^^♪
ソケットの外観が汚いですが、取り付けて1000番ぐらいのペーパーで研磨して、アセトンで仕上げれば
また使えます。
因みに、今回同じようにタイトリスト910ドライバーのソケットを、一緒に湯煎しました
湯煎前の画像を取り忘れてました、、、m(__)m が 湯煎後の寸法は、前と変わらず変化無いです。
少し大きめのままでした。
これは、ソケットの材質がセルロイドではないと思われます。
したがって、再利用をするには、油等(120℃くらい)を用いて温めて、寸法が小さくなるような金型を使い
冷却と同時に絞る感じで成形する事が必要と思われます。
失敗例
時短を図ろうと浅いカップに直火焼きで加熱しました、、、
湯温は85℃ですが、カップの生地付近は恐らくかなりの高温です。
ぐつぐつと煮込む事10分、、、
煮込めば煮込む程、、、良い出汁が、、、ではなく変形が、、、
カップの生地付近とお湯に浸かった所の温度差が有り、歪な形になりました、、、
シャフトに入らなくなるほど縮小+変形してしまい廃棄です、、、、(-_-;)
やはり、沢山のお湯を使い 全体に温度がかかるように丁寧に扱わないとダメなようですね。
反省です。m(__)m
まとめ
再利用のメリットは、価格とすり合わせ時間の短縮がメリットになります。
1個単位では安価なソケットですが、数がまとまればそれなりの値段になります。
また、新しいソケットはホーゼルの外径とソケットの外径がピッタリ合わないものが多く、
最後にホーゼルとソケットの段を落とすための仕上げのすり合わせが必要で
かなりの時間と手間が掛かります。
再利用ですと、もともと使っていたものを使いますので削る量が少なく済みます 時短ですね。
一度試してみるのも良いのではないかと思います。
火傷には注意ですよ!
では(^^)/
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